以前読んだ本のアドバイスを、まずはやってみました。
20171002


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情報を捨てよ、というアドバイス

以前、下記の書評を書きました。

ここに、情報を集めて企画にする上で役立ちそうな、面白いアドバイスがされていました。
「論文などの情報源は、できるだけ早く捨てたほうが良い」というアドバイスです。

著者によると、情報源を捨てることによって以下2点の効果が見込めるそうです。

効果①:危機感を煽って情報に対する集中力を上げる
効果②:問題のコアに集中できる

著者の長年の経験に基づいた経験則であり、非常に納得させられました。


先週の私の試み
上記のアドバイスを、まずはそのまま取り入れてみることにしました。

先週私は、新しい実験の企画書を書いていました。
そこで、論文メモおよび元の論文を、企画書を書き上げるまでにすべて捨ててみたのです。

その結果、上司からは、今まで自分が着目していなかった部分について質問を食らいました…。

うまく答えられず、論文をもう一度引くハメになってしまいました。
もちろん書き込みのないまっさらな論文なので、以前の自分の思考の軌跡をたどるのに余計な手間がかかってしまったのです。

本には書かれていないデメリットに遭遇してしまいました。


なぜこうなったのか?
著者と自分とを比較して考えてみると、以下3つの理由が考えられました。

理由①:著者と自分との研究歴の違い

著者は教授であり、それなりの地位にいます。
例え少々の見落としがあったとしても、大まかな流れがエクセレントであれば、研究案は通りやすいです。
そのような場合は、些末なことは走りながら直していけば良いのです。

一方自分は、今の研究分野に就いてまだ3年の若造です。
企画には穴だらけ。上司としては少しでも正確性を上げたいところです。
そのような場合は、できるだけ事前に細かい点まで詰めておくのが最善策です。


理由②:情報選択のスキルの差

著者はこの本を書けるだけの経験に満ちています。
なぜなら、20年~30年のスパンで情報の取捨選択を行っているからです。
必要な情報を的確に見つけ出すことができるのでしょう。

一方自分は、情報を見つけ出す経験が浅いです。
拾うべき情報に目星がつけきれていないのでしょう。


理由③:研究分野の違い

著者は理論物理学者であり、主に頭の中で物事を考えます。
実験の際の安全性だったり人体への被害だったり、そういった危険性を考える必要は基本的にはありません。

一方私は、モノづくりをする実践的な化学をしています。
未知の実験をする際は、どんな危険なことが起こるかしっかり把握せねばなりません。
そのため、使う試薬量や名称、実験系の温度など、細かい数値を「これでもか」というレベルまで押さえておく必要があります。


私の上司はどうしているか?

私の直属の上司は、情報のソースはすべてPDF化して共有フォルダへ保存しています。

東大Ph.D卒であり、とても頭の切れる方ですが、そのような方でも情報は大切に保存しています。
企業の研究では、後々になって安全性やら品質保証やらで聞かれることが多いため」とのことです。


モノづくりにおいては、情報のソースは保持しておいた方が良さそう
今回の失敗段から得た教訓です。

モノづくりの場合、製品は10年20年というスパンで流通し続けます。

更なる改良、仕事の引き継ぎなどにおいては、その製品を生むに至った軌跡を正確にたどれることが、何よりも大切になってきます。
製品化への軌跡をたどるには、情報が残っていなければならないのです。


私も、少なくとも今回の企画がカタチになるまでは、どんな情報も残しておこうと思いました。