研究テーマを魅力あるものにするためには、日々アイデアを出して改善を繰り返すことが不可欠です。
しかし、アイデアの出し方など習う機会が無いため、アイデアをどう捻り出せばいいか分からない人が大半でしょう。

私も、「アイデアが湧く」という感覚が分かりませんでした。
そこで、研究者に必要なアイデアの出し方を知りたいと思い、この本を購入しました。



20171009-8

軽くページをめくってみて「あ、この本は研究職に通じるモノがあるぞ」とピンときました。
ピンときた面白さにつられて、本の中身にぐいぐい引き込まれていきました。
そして気がつけば、全ページを読み終えていました。

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著者のバックグラウンドと研究分野への親和性

著者は、世界最高峰のエンジニア資格であるCCIEを史上最年少で取得した根っからのエンジニアです。
学生時は、数学コンクールで数々の優勝経験を誇っています。

そんな理系畑の著者のアイデア論は、科学研究と親和性が高いと感じました。


アイデアマンに関する新しい観点の提供

「アイデアは質よりも量」という考えが貫かれています。
著者自身の経験も踏まえて、アイデアをいかにたくさん出すかという観点でノウハウが綴られています。

著名な研究者はおしなべて努力の人です。
偉大な研究者・発明者を例に挙げて、彼らも凡人と同じ失敗率であることを示し、彼らが成功したのはアイデアを世に出した回数が圧倒的に多かったからだと分析しています。

「アインシュタインが世に出した論文の殆どは一度も引用されなかった」など、天才とされる人々の試行錯誤(主に失敗面)を知ることができます。

ビジネスの世界でも「とにかく数を出して試行錯誤を重ねること」が成功のカギだとされています。
アイデアに関しては、研究の世界でもビジネスの世界でも同じ原則が働いているのだと感じました。


アイデアに関する共通の見識とは

国公立大の助教経験を持つ理系作家の森博嗣氏も同様の発言をしています。

「これは、研究でもそうだった。なんとなく、これは使えるのではないか、というものを見つける作業が日常であって、そういうストックがあるほど、アイデアを思いつきやすい」
(素直に生きる100の講義 P52より抜粋)

「アイデアを出すのは才能ではない。トレーニングで培う力だ」というしめくくりに、勇気を貰いました。

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創造性がないのではないかと悩んでいるすべての方にオススメの一冊です。
アイデアを出す基本姿勢を身につけることができるでしょう。

IDEA FACTORY 頭をアイデア工場にする20のステップ
アンドリー・セドニエフ
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-04-20