昨日は単なる愚痴の記事を書いた。
内容が不適切だったこともあり、公開してから1時間後に消去した。
しかしその記事の中には、ある意味"真"ではないかと思うこともあったので、その点だけ注意深く抽出することにした。

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一言で言うと「研究開発者だからといって、全員が全員ディスカッション好きではない」ということ
むしろ大多数は、出口を指示さないディスカッションを「単なる押しつけの無駄話」「時間を無駄に食うだけ」と捉えているのではないかと。
少なくとも当研究所では、その傾向が認められる。

確かにディスカッションには、混線した脳の回路を整理したり、潜在意識に眠っている複数のアイデアを繋ぎ合わせる触媒の役目を果たしたりして、イノベーションを起こしやすくする。
しかし気を付けてほしいのは、「ディスカッションで想定通りの効果を得るには、受け手側にも同質の熱意が必要」ということだ。
要は夢を持って研究している人でないと、ディスカッションを資化できる力がない、ということだ。

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企業の研究開発者の大半は単なるサラリーマン、というのが僕の持論だ。
熱意などない、あるいは遠い昔に置いてきた、環境に熱意を殺された...色んなパターンがあると思う。
しかし結果として、夢・熱意を感じることなく、目の前の仕事をただこなす。
そんな人が大多数を占めていそうだ。
これは自社のみならず、他社との交流でも感じることだ。

そんな"職業者"にとって、一番大事なのは時間だ。
いかに目の前の仕事を捌くか。いかに時間を有効に使って、自分の資質を高めるか。
これが職業者にとっての一番の関心ごとであり、それらに使うべき時間を溶かすだけの"ディスカッション"は「やめてくれ」と拒否反応を起こす。

研究所で働いているからといって、研究が人生の至上命題であり、ディスカッションが大好きだ...とは思わないでほしい。
特に人の上に立つ立場の方々には、心に刻んでもらいたい。
僕ら"凡人"の大切な時間を、奪わないでほしい。