この前、久々にTOEICを受験した。
理由は単純で、本社から「総合職は全員受けろ」とのお達しが来たから。
当社は「グローバル人材の創出...」とかいう名目のもと、学卒は1年に1回以上のTOEIC受験が義務付けられている。
(大義名分のもと、資格を強制的に受けさせるJTCあるある)

今回はそこそこやる気があった。
TOEICに、ではなく、英語学習そのものに、だ。
前々から「本腰を入れて英語を勉強したら、どこまで行けるのだろう」と漠然と考えてはいた。
しかしこれまでは(主に陸上競技と仕事の掛け持ちで)私生活がギュウギュウ詰めで、とてもじゃないが英語に割ける時間はなく、隙間時間にNHKニュースの英語吹替を聞くのみだった。
だが、陸上にかける時間と労力を少し下げよう...という気持ちになってきて、じゃあ空いた時間に何をする?→英語でもやってみようか、という気になった。
そこからは英語のアンテナが広がり始め、旅先のサービスエリアで無料配布されていた外国人向けパンフレットを持ち帰って読み込んでみたり、ANAが無料配布している機内誌(翼の王国)の英語訳を読んでみたり、スーパーのトイレに書いてある注意書きの英語訳を覚えてみたりした。
そんなこんなで英語の基礎力はついてきたので、今回のTOEICは楽しみでもあった。

...しかし、結果は惨敗だった。
結果から言うと前回のスコアを20点下回る880点。
前回を上回るどころか、900点にも及ばない体たらく。
(僕は常々、こういう試験は『過去の自分と比べてどうだったか』が一番重要だと思っている。スコアの絶対的な値が高いか低いかは今回は置いておく)
解いている途中で「あ、これダメなやつだ」と分かり、実際その通りの結果となってしまった。

-------

今回の敗因はハッキリしている。
「上がった基礎力にTOEICを解くテクニックが付いてこなかった」ということだ。

TOEIC、特にリスニングを効率よく解くには「問題の先読み」が不可欠...とされている。
どういうことかというと、リスニングが始まるまでの短い間に、問題文と選択肢4つに目を通し、どういうことが聞かれているのか把握してからリスニングを聴く...ということ。
TOEICガチ勢なら身に着けておいて当然のテクニックで、僕も学生時代にTOEICに躍起になっていた時に勘所を習得した。
今回も当然のように、↑の先読みテクニックを使ってリスニングを解こうとした。

...解けなかった。
問題文をいったん読んでしまうと、問題を読むリーディング脳に頭が浸ってしまい、気づけば問題文が中盤まで読まれていた...ということが頻発した。
問題文の意味はほぼ完全に把握できた。しかし肝心のリスニング本文が半分も聞けていない状態。それでは解けるはずもない。
リスニング全問のうち中盤くらいになって、ようやく「これ、普通に全文を聴いてから問題文を読んで回答した方がいいんじゃね?」と気づき、そのようにしたらリスニング内容は面白いほど簡単に聞き取れ、ほぼ全てに自信を持って回答することができた。

要は小手先のテクニックに踊らされ、上がった基礎力を発揮できなかったのだ。
TOEIC専用の解き方(↑だと、リスニングの放送までの短い時間に問題文を先読みし、リスニングの放送が始まる瞬間に頭を切りかえる技術)を練習しなかったため、とも言える。

-------

...では今後、僕は英語の勉強をどう進めていくか。

大きく①TOEICを解くテクニックを磨く(先読み力を鍛える) ②このまま英語の基礎力を鍛える の2つの方向性があるが、僕はTOEIC信者ではないので②を選びたい。
方向性としては「上がった基礎力だけで解きに行く」。物理で殴るのだ。
リスニングも問題文を先読みせず、まず問題を聴いて、それから問題文を読んで、回答する。
ネイティブがTOEICを受けたら、だいたい930点~970点の範囲に収まるそうだ。平均すると950点。
つまり、TOEIC慣れやTOEIC解きのテクニックを身に着けず、日常の英語学習で培った力だけでTOEICに臨んで950点を取ることができれば、海外で生活できる程度の英語力は身に着いた...ということになりそうだ(かなり穿った見方ではあるけれど)。

ひとまずは↑の方針で英語の勉強を続けて、基礎力だけで950点を目指したい。