僕の専門は調査業務...ということになっている。
僕は2年ほど前に「社内副業」とやらに申し込み、副業先の部署で新規業務の題材を1年かけて探すことになった。
結局は有用なモノを見つけ出すことはできなかったのだけど、その過程で様々な調べ事も担当させていただき、なぜか上手く答えを探し当てることが多く、「あいつは調査が上手い」という謎の評判を頂きつつある。
...「小人閑居して不善をなす」とは正にその通りで、ここ最近は周囲の甘い評判に甘えてしまい、ろくな調査をしていなかった。
そんな腐りきった僕のモチベーションが、あることをきっかけに爆上がりした。
きっかけは副業先に専属の一般職の方だ。
その方は、工場のラインの一時停止で検討が進まないため、ラインが再稼働するまでの間、新規事業の調査を行っていた。
一般職とは高卒の方のこと。ご自身でもおっしゃっていたが「こういう仕事は大の苦手だ」とのこと。
しかしその方は、一切手を抜かない。
PCの画面の細かい文字を見るのはしんどいとこぼしつつも、2時間3時間ぶっ通しでPCの前にいる。
タバコ休憩と昼食時以外はずっと調査用のPCに張り付いていた。
この姿を見て、僕は頭を後ろからガツンと殴られたように感じた。
これまでのぐだりきった自分の働き方を恥ずかしいと感じた。
そしてこの出来事をきっかけに、僕の働き方も少しだけ芯が入ったように感じている。
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R&Dの仕事はある意味孤独だ。
各々に案件が任されている、とは即ち共有できる相手がいない、ということでもある。
新規案件の探索など、特にその傾向が強い。
だからこそ、同じように孤独を抱えつつも目の前の事に邁進する姿に感銘を受けるのだろう。
「あの人はあれだけ頑張っている。それに比べて今の自分、どうよ?」みたいな感じで、自分の至らなさが比較的正確に反映される。
各々の任務に専心する姿が、間違いなく周囲のモチベーションになる。
今回の出来事が僕に↑の学びを与えてくれた。
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「周りの誰かを突き動かすのも給料のうち」。
今回の出来事を通じて、僕はこう思うようになった。
給料には多種多様な仕事内容が反映される。
その中でも「環境整備」は、軽視されがちだけど何より大切な要素だと僕は思う。
・配属されたばかりの後輩の質問を進んで受け持ったり
・決して嫌な顔をせず明るい返事を心がけたり
・会議の10分前には準備を終えて、司会としてのリハーサルをやったり
↑は今の自分ができていないことだけど、一種の「環境整備」として大事だな、と感じていることでもある。
環境整備は物理的な面に留まらない。
むしろ精神的な面での環境整備の方が、気持ちよく働くためには必要だと感じる。
R&Dでの精神的な環境整備の1つとして、僕は「目の前の任務に専心すること」を挙げる。
これは会社でも大学の研究室でも適用可能なものだと感じている。
この記事を読んだ方々には、ぜひとも一度実践してもらいたい...と願っている。
コメント
コメント一覧 (1)
自分の仕事だけしていればいい、ではなく、周囲のモチベーションを上げるような働きぶりをしていかないとですね。
一般職の方は本当にすごいですよね。私の会社はあの方々のお陰で回っています。
転勤がないので、その仕事一筋になりますし、とても高いプライドをもって仕事をされている印象です。