前回の記事(こちら)では、水質1種の試験問題がどういった特色を持つのか記しました。

今回は、私が実際に行った勉強法と、その体験を踏まえたおススメの勉強法を紹介します。

 

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〇私の勉強法の特徴と得点率

私の勉強法の特色は、以下の2点に尽きます。

①使ったのは教科書と過去問のみ、その他教材は一切使わず

(おそらく)平均以下の勉強時間

 

①に関しては、民間が出している教材への投資額は実質0円です。(1冊だけ買ったのは買ったのですが、正直使いづらかったので1回見ただけでお蔵入りしました)。

②に関して、私の勉強時間は全ての期間を通して以下の通りでした。

130分、長くて1時間

 ・平日:15分(会社の休憩時間)×2、業務で忙しい時はやらない時も、平均して週3程度

 ・休日:30分×1~2、疲れている時はやらない時もあり

 

たったこれだけの勉強時間でしたが、5教科全てにおいて8割以上の得点率でした。

私の合格率を以下に示します。

 ・公害総論:13/15(87%)

 ・水質概論:9/10(90%)

 ・汚水処理特論:20/25(80%)

 ・水質有害物質特論:13/15(87%)

 ・大規模水質特論:10/10(100%)

 

...手前味噌ですが、比較的コスパの良い勉強法だったのではないか、と思います。

社会人になると、とにかく効率よく、時間の無駄遣いは避けるのが基本です。そういった意味では、やはり問題を作成する所が出す教科書と過去問をやり込むのが一番の早道だと感じています。

 

〇合格に際して実際にやった対策

勉強のスタートは比較的早めで、試験の5か月前から勉強を開始しました。

私の時の試験日は10月初旬だったので、4月末~5月頭くらいですかね。

ネット上の合格体験記を見る限り、多くの合格者は3か月前から勉強を開始しているようです。

ただしそういった方々は、概して123時間もの勉強時間を割いており、自分はそこまでできないな、と思って早めのスタートを切った次第です。

 

前の記事で書きましたが、勉強開始直後は、バカ正直に教科書を1から通読しようとしました。今思うと時間の無駄でしかなかったので、この勉強法は止めた方が良いです。

 

...仕切り直した後は、まず過去問を直近5年分解きました。

解いた後、出題された部分+周辺部を軽く勉強して頭に入れる感じです。これに1ヶ月を費やしました。

 

次に、過去問サイト(こちら)を利用して、5+6年分の過去問を解きました。計11カ年分ですね。

これも、出題された部分とその周辺部を暗記しました。

1回過去問を解いている解き慣れがあったので、かかった時間は1ヶ月弱ほどでした。

 

次に、教科書を通読→重要と感じた部分を紙に要約しました。

頻出範囲、出題された事はないが理解するうえで不可欠な部分を中心に、5教科全てをA4用紙にまとめました。

量にして、少ない教科でA4用紙4~5ぺージ.多い教科でA4用紙10ページほどとなりました。

紙に書くのは手間暇かかったので、およそ1ヶ月半を費やしました。

 

最後に、仕上げとして過去問を直近5年分解きました。

この狙いは、問題を解く勘所を取り戻す点にあります。

計算問題の類は案外コツを失いやすいので、最後の詰めが肝心です。特に「汚水処理特論」のBOD, MLSS絡みの計算問題は勘頼みの部分が大きいので、ここでおさらいしておいて助かりました。

 

 

〇おススメする勉強スタイル

 

以下3つの要望に対して、効率の良い勉強方法を提案します。

①最小限の投資額でキワキワ合格を目指す

②余裕をもって8割合格を目指す

③満点10割合格したい

 

①最小限の投資額でキワキワ合格を目指す

過去問10年分をひたすら解きましょう。

私が試験を受けた手応えでは、過去問10年分だけでも合格圏内に入ることは可能です。

ただ、試験の難化だったり、問題との相性が悪かったりすると、負のブレ幅が不合格の深さまで食い込む可能性も十分にあります。

 

②余裕をもって8割合格を目指す

過去問10年分を解く→該当箇所周辺を暗記する→過去問...を繰り返しましょう。

経験上、↑のサイクルを2回もやると、8割ラインに余裕をもって到達できます。

私もこのやり方で、直近5年分に関しては計3回サイクルを回しましたが、3回目は惰性で解くことも多くなり、ここまでやり込む必要もなかったかなと。

その労力を、これから示す「教科書の通読」に充てればよかったと若干後悔しています。

 

③満点10割合格したい

過去問10年分を解く→当該箇所周辺の暗記、を2回程度こなしたら、教科書の通読に移りましょう。

先の記事(こちら)で述べましたが、公害防止水質1種の試験の点数配分は概ね以下の通りです

 ・過去問のみで解ける/やり込めば解ける/ほぼ運任せ=6/2/2

この「ほぼ運任せ」の問題は、過去問の範囲からは大幅に外れ、かつ一般常識では重要と感知できない場所から出題されます。

教科書に載っていない事柄が出題されることすらありますが、そういった問題でも教科書を隅から隅まで覚えておけば、5択のうち2択くらいまでは絞り込めます。

もし時間と気力が有り余っているならば、巻末の法律条文、日本の公害の年表、水質汚濁防止施行令...この辺りも押さえておくと、満点への道も近づくでしょう。

 

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今回の記事では、実際に私が行った勉強法と、ニーズ別の効率的勉強法の提案を記しました。

次回の記事(おそらく最後)では、私が勉強中に押さえた各教科の要点を丸写しでお伝えします。