前回の記事では、公害防止管理者水質1種の試験の概要について説明しました(詳しくはこちら)。
一言で言うと「むっちゃ量が多いから心してかかれよ」という感じです。
今回は、私が試験勉強を重ねる中で見えてきた「コツ」みたいなものを記します。
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〇試験の感想
私が実際に試験勉強をしてみて強く感じたのは、以下の3点です。
①頻出範囲の絞り込みで出題範囲は半分まで圧縮できる
②対策の基本は過去問ありき
③書いて覚えるのが結局は早道になる
①頻出範囲の絞り込みで出題範囲は半分まで圧縮できる
この試験、教科書の出題範囲は大量ですが、紐解いていけば頻出範囲は約半分程度までは絞り込めます。前述したページ数のうち、実際に集中して反復すべき箇所というものが存在し、逆に殆ど出題されない箇所というものもあります。
厄介なのが、上記2つの箇所がモザイク状に散りばめられている点。同じページであっても、ある2~3行は毎年出題されるのに、その次の2~3行は全く出題されない、など。
この見極めを行うのに、過去問のやり込みは不可欠です(詳しくは後述)。
間違っても、教科書の通読から始めてはいけません。。
これは私が陥った罠で、「過去問なんて当てにならなかったよ」という経験者の声と、過去問をパッと見た感じから、「とにかく教科書を読み込むしかない!」と焦ってしまい、教科書を1ページ目から丸暗記しようとしたんですね。
その勉強法で半月ほどゴリゴリやりましたが、公害総論(1つ目の科目)の最初の30ページほどで力尽きて断念...。
しかもやったページは頻出範囲とはほぼ関係が無く、得点率向上に何の寄与もしなかった...というオチ。
賢く勉強しましょう。そのためには、過去問のやり込みと研究あるのみです。
②対策の基本は過去問ありき
私の感覚では、過去問10年分をやり込むだけで、合格ラインとなる6割は余裕をもって得点可能です。
私が使用した教材は、「教科書」「過去問5年分」の2つのみで、市販の参考書の類は一切使っていません(実は、ネット上の合格体験記で好評だった参考書を1冊だけ買ってみたのですが、どうにも使い勝手が悪くて(内容が出題範囲と合っておらず)、結局1回も使わずお蔵入りとなりました。ネット上の『これ使っておけばいい!』系の情報は多くがアフィ目的だとこの時は感じました)。
頻出分野以外の範囲をやり込むことによっても確かに得点率は上がりますが、その寄与率は全体の2割程度だと感じました。
そして、徹底的に重箱の隅をつつく問題が2割弱出てきます。教科書にすら載っていない些末な情報(施行令の改正事情とか...)が当然のように出題されたりしますが、これは捨て問にするしかないでしょう。
まとめると、試験の出題内容は以下のようになります。
過去問だけで解ける/やり込みで解ける/どうしようもない=6/2/2
...ここまで、僕は過去問を推しに推してきました。
しかしながら思うのは、「過去問の問題がそのまま出ることは少ない」ということです。
受験者たちから「過去問なんかやっても意味ない!」という声がよく上がるのは、ひとえに「過去問の問題がそのまま出題される事」を前提としているからだと思います。
資格試験のうち難易度の低いものには、毎年同じ問題が出題される場合があります。しかしこの試験はそういう類ではなく、問題の使いまわしが少なく、使いまわされる問題も5~6年スパンだったりします。
なので、過去問をやる意味が見出しにくい...のでしょう。
私が感じる過去問やり込みの一番のメリットは、「『試験力』が身に付く」ということです。
ここでいう「試験力」とは、問題文の細かいニュアンスなどから「これが正解じゃないかな~」と何となく勘づく力のこと。試験文を対象としたウソ発見器、みたいな感覚です。
また、先ほど軽く述べましたが、使いまわされる問題は数年~5年程度のスパンが開きます。なので、公式過去問の収録5カ年分をやるだけでは足りず、10年分やり込むことで傾向が見えてくる仕掛けになっています。
「過去問は当てにならない」と言ってくる人は、おそらく5年分しか解いていない人でしょう
私は過去問10年分を以下のサイトからgetしました。
このサイトは非常に使い勝手がよく、押さえておいて損はないでしょう。
③書いて覚えるのが結局は早道
私は勉強を始めた当初、時間がもったいないという理由から、教科書を再度まとめたりせず、重要事項にマーカーを引いて読み返す、という方法で勉強していました。
しかしながら、この方法で暗記を繰り返しても、情報が断片的で覚えづらかったです。
特にこの試験においては、情報をまとまりで覚えるということが重要でした。
私の場合、重要事項を紙に書き出してチャプター化することで、ようやく情報がまとまりを得だしました。教科書を読むだけの時は、過去問を解いても3問に1つは"とりこぼし"がありましたが、紙にまとめた後は取りこぼしがゼロになりました。
公害防止の出題の特徴として、記憶に残りにくい些末な事項が問われる傾向にあります。
字面を網羅的に頭に叩き込むという意味で、書き出すのは非常に有用でした。
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今回の記事では、試験勉強で見えてきた「公害防止水質1種の勉強法のコツ」を紹介しました。
次回は、私が具体的にどういう勉強をやったのか、紹介しようと思います。
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