その間に学んだ事で、6年経った今でも残っているものは何なのか、振り返ってみました。
これから研修を受ける皆さまの参考になれば幸いです。
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■研修で学んだ知識自体で役だったものは皆無
私自身、本社研修は人一倍真面目に受けていました。
・居眠りせず、ひたすらメモを取り
・最後には必ず質問をし
・資料は残らず目を通しました
しかし今振り返ってみると、研修で学んだ知識自体で役に立ったと感じるものは、ほぼありません。
むしろ、研究所のローカルルールと反する知識が多く、滑らかな立ち振る舞いを阻害された印象が大きいです。
■本社研修を受けて残ったものは、知識以外の幅の広がり
では、本社研修は全くの無駄だったのか。
私はそうは思っていません。
振り返ると、得たものはたくさんありました。
...第一に思い浮かんだのが、同期とのつながりです。
最初の1週間で、馬が合う同期が見つかり、仲がいい同期へと発展していきました。
彼らとは、今でも公私ともに連絡を取り合います。
会社を辞めた同期も多数いますが、それでも繋がっています。
研修時に培った同期とのつながりは、一生続けられる数少ない関係だと実感しています。
何なら、研修期間の余力全てを、同期との仲に投資してもいいとさえ思います。
...次に思い浮かんだのが、「仕事は手を抜くものだ」という気づきです。
入社直後は、「お金をもらっているのだから居眠りなど言語道断」と張り切っていました。
「走る余力を仕事に充てるべきじゃないか」と罪悪感に苛まれ、趣味のランニングを止めようとしたほどです。
しかし、いざ研修に入ってみると、そういった「バリバリさ」を出す先輩方は皆無でした。
デキル人ほど、良い感じに力が抜けていたのです。
少し考えてみると、毎日フルパワーで頑張ることなどできはしないし、無駄な力みは仕事の質を下げます。
しかし頭で分かっていても、腑に落ちていなければ、なかなか体現はできません。
「仕事は手を抜くものだ」という事実を、先輩社員の姿として目の当たりにしたのは、腹落ちに繋がる大きな収穫でした。
...また、都会遊びもいい経験でした。
・本社のある東京で、夜に同期と飲み屋に繰り出す
・休日にラーメン二郎に遠征に行く
・オシャレなショッピングモールでベストセラーの本を買う
こういった経験は、研究所のある田舎(≒僻地)では体験しにくい。
「社会人はこうやって遊ぶのか」という気づきを得ることができ、貴重な経験でした。
■研修は経験の幅を広げる(最後の)機会
研究所に配属されると、良くも悪くもルーチンな毎日が続きます。
・同じ実験器具を同じセッティングで運用し
・同じ書式で報告書を作成し
・同じ店に買い物に行き、同じ場所で遊ぶ
今振り返ってみると、多様な人材とふれあい、多種目の遊びを経験できたのは、研修期間が最後でした。
まとめると、私から研修生に送りたいメッセージは「真面目になりすぎず、研修で経験できる事を楽しもう」です。
ガリ勉も大いに結構ですが、息を詰めすぎてしまうと、経験の幅を狭めてしまい、非常に勿体ないです。
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仕事にただ献身するだけでなく、仕事の中身を自分の財産にする。
この姿勢を身に着けるのに、研修はうってつけだと感じます。
良い意味で「遊ぶように仕事をする」姿勢を身に着けることをお勧めします。
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