一般に「多いほど良い」とされているモノでも、突き詰めると必ず悪影響が出る転換点に出くわします。
以下に、私が出くわした転換点を示します。
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■坂ダッシュにおける坂の勾配
勾配がキツイと、主観的な強度が増す→効果が高いと思い込んでいました。
しかし実際に緩い坂を走ってみると、意外にも良い手応え。
スプリント走に必要な股関節の筋肉は、程よく緩い斜度(≒3%程度)で最も使われるようでした。
勾配がきつすぎると、股関節ではなく膝関節を使ってしまい、足が速くなりにくく逆効果ですらあるようです。
■筋トレにおけるセット数
かねてから、筋トレのセット数は少ないと感じており、「3setより5set、5setより6setやった方が強くなるだろう」と甘く見ていました。
しかし実際にset数を増やしてみると、筋力アップに結び付きませんでした。
「こなす恐怖」に脳が反応→無意識に出力をセーブしてしまったからです。
set数は少なすぎるくらいの方が「よっしゃ!力を出すぞ!」と思えて爆発力が身に着くと痛感しました。
■1日の勉強で消化する新しい問題の量
勉強は、問題のパターンを復習を通して吸収することで、初めてモノになります。
カギとなるのは新問/復習の割合。
これは2/8が最適だと、個人的に感じています。
私自身、新しい問題を解くのが何より好きなのですが、それだけでは中級者レベルから抜け出せませんでした。
新しい問題を初めて解いた際に得られる力は、せいぜい未知への対応力でしかなく、根本的な地力はむしろ痩せていく感覚がありました。
■食べる野菜の量
僕は野菜がとにかく好きで、夜などは30分キャベツを食べ続けています。
すると、翌朝の胃もたれが酷く、よく下痢をするようになりました。
明らかに内臓疲労です。
おまけに、食事に時間が取られてプライベートが空疎になり、メンタル面でも悪影響が出てきました。
巷では「野菜は摂れば摂るほど健康になれる!」と聞きますが、限度もあるようです。
■考えた事のアウトプットの頻度
僕は1年ほど前に、仕入れた事全てに意識を張り巡らせ、意味づけしようとしました。
ノートを常に手に持ち、考えた事・感じた事、ありとあらゆる事をメモリました。
その結果、ものすごい悪影響が出てしまいました。
まず、思考回路が焼ききれるような感覚を覚え、疲れで頭が回らなくなりました。
それに伴い、味のあるアイデアが出なくなりました。
学んだ事は、無意識を無意識のままにしておく大切さでした。
無意識に頭の中に入れたモノを、無意識のままに放っておくことで、その人の特性に沿った素敵なアイデアが生まれ得るのだと実感しました。
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上記の事柄は、その分野の人にとってみれば「当たり前」の事です。
ググればすぐに出てきます。
しかし、身をもって経験し、効果の無さを痛感しない限り、無意識のうちにハマり込んでしまう泥沼でもあります。
私は各項目を学ぶのに1年程度も時間がかかりましたが、その分「次は絶対に失敗しない強さ」が身に着いたと感じています。
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