しかし、実際にすごい上司と話してみて、「すごい人をすごい人たらしめているのはトレーニング以外での過ごし方」だと強く感じました。
その方が遊びの一環でやっていた事は、僕=凡人にとって多大な努力を要する事でした。
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■発想力豊かな上司は「遊びの時間でプログラミングをやり込んでいた」
半年前まで僕の直属の上司だった博士卒の係長は、いわゆる天才肌。
僕が1日かけても思いつかないアクロバティックな解決策を、一瞬で当たり前のように思いつきます。
その秘訣を知りたくて「どうやって勉強しているのですか?」と何度も聞きましたが、その上司は「勉強?してないしてない」と首を振るばかりでした。
「勉強なんてしなくていいよ~。」
「たくさん遊ばないと、息が詰まっちゃうよ。」
話はいつもこんな調子なので、「勉強しなくても良いのか」と思うようになってしまいました。
そんなある時、ふとプログラミングの話になりました。
その上司曰く
「生まれて初めてC言語を使ったよ」
「とりあえずRubyって言語を選んで、子供をあやすプログラムを組んでいるよ」
「勉強なんてたいそうなモノじゃないよ。遊び遊び」
...今までプログラミングを学んだことのない人が、C言語を一から学ぶだけでなく、実際にプログラムを組む。
僕からすれば、それは十分すぎるほど「勉強」でした。
それを遊び感覚でこなしている上司に、ただただ驚愕しました。
■トレーニングは地力を引き出す触媒でしかない
他にも、僕の回りにいるすごい人は、トレーニング以外の面がすごい。
・歴代最若年の研究所長→米軍のパブへ毎週通って、海兵隊の兄ちゃんと英会話
・100m10秒台の30代→消防団員、日常的に筋トレ&訓練をこなす
・某格闘技で全国レベルの所員→趣味のダイビングで、休日に3~4時間もぶっ続けで泳ぎ続ける
これらの方々に共通しているのは「トレーニング自体は大したことをしていない」という事。
・トレーニング内容は基礎的・基本的で、
・量も一般レベル(1時間以内、週2~3、...)
間近で観察していると「普段の生活で地力が高まる→少しのトレーニングで実力へ変換しているだけ」という印象を強く受けました。
トレーニングはあくまでその人のスイッチを入れる刺激にすぎず、トレーニングだけをコピーしても、肝心の地力が貯まらないのであまり意味が無い。
そう感じています。
■すごい人をコピる際は「日常の過ごし方」も一緒に
すごい人のやっているトレーニング内容に目が行きがちですが、本質はそこだけではありません。
それよりもむしろ、「すごい人がトレーニング以外をどう過ごしているか」に注意を払うべきです。
コピるのに時間はかかるが、より大切な事を、より多く学ぶ事ができる。
そう実感しています。
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すごい人が本当にすごいのは、その当人が「すごくない」と思っている部分。
何やら禅問答的ですが、要はその人全体を観察する事が極めて大切なようです。
「すごい人と同じトレーニングをしているのに、力が付かない」と感じている方々は、いま一度、目標の方を観察しなおしてはいかがでしょうか。
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