職場における時間の使い方を振り返ってみました。
その結果、「研究開発においても時間管理はマストだ」と思い知りました。
恐ろしい事に、普段の業務の80%以上は「バタバタしているうちに終わり、何が残せたのかイマイチ分からない」ものだったのです。
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■時間管理のマトリクスとは
自己啓発の名著「7つの習慣」で紹介されている時間管理方法で、我々の時間の使い方を4パターンに分けたものです。
具体的には、以下の4領域に分類されます。
・第1領域:重要かつ緊急(危機への対処、差し迫った期限...)
・第2領域:重要だが緊急でない(投資、研究...)
・第3領域:重要でないが緊急(会議、報告書、電話...)
・第4領域:重要でも緊急でもない(雑務、暇つぶし...)
「なるべく第3領域・第4領域を減らして、投資の時間=第2領域を増やそう」というのが本の趣旨であり、我々の目指すところです。
研究開発はまさに将来への投資を行うための事業部。
「僕が使っている時間のうち、大半は第2領域だろう」と勝手に思い込んでいました。
■大半は第3領域=「緊急だが重要でない」
ところが時間の使い方のログを取ってみると、実働時間の大半は「第3領域」でした。
・今週は客先へ出張→報告書の作成で1週間が潰れ
・先週は会議が3件&その議事録作成で1週間が潰れ
・先々週はユーザーへ提出する銘柄のサンプル作り(ルーチン実験)で1週間が潰れました。
第1~4領域を比率にすると、1/2/3/4≒10/10/60/20と、第3領域が60%も占めていました。
この3週間で、新規の実験(第2領域に当てはまる)をかけられたのは僅か2回でした。
日々の業務では、電話、トラブル対応、雑談がとにかく多いです。
・電話を取ってしまう事で、思考がブツ切れになる
・配管の修理が見つかると、施工書を書いたり工務部へ連絡したりで1日潰れる
・居室はオープンスペースなため、誰かが雑談を始めると集中力が食われる
これらは不可抗力で、どうにかしようともがくと却って周囲に遺恨を残します。
■第2領域=投資の時間は、余程意識して時間を確保しないとムリ
僕の職場は、1週間ごとに「業務の週間予定」を組んで、なるだけ業務を調節しています。
しかしここ数年は、週間予定に第2領域を入れ込んでも、突発的なトラブル対応で食われる事が多い。
中でも、ユーザーさんの急なサンプル要請に応えねばならない事例が多いです。
ユーザーさんと距離が近いのは利点ですが、こういうデメリットもあります。
経験則ですが、新たなコンセプトの実験は、週1回組み込めたら御の字です。
なので、カギとなる能力は「いかに少ない手数で新しい傾向を見出せるか」。
n=1でモノを言う能力です。
n=1でモノをいう力をつけるには、普段のルーチン実験でも感性を働かせて、経験のストックを増やしておく事が効きます。
「新たなコンセプトの実験」といっても、いくらかは既存技術の延長にあります。
なので、ルーチン実験での経験ストックが多ければ多いほど、新しい系で判断に迷った時に、確からしい手を打てるようになってきます。
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研究開発に所属していても、余程意識しなければ時間は食われる一方です。
常に「投資になっているか」「投資できているか」意識を張り巡らせておくべき。
しかし、研究開発には「良い無駄」もあります。
なので、使える無駄と使えない無駄を見極めて、使えない無駄だけを削っていきましょう。
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