以前、「研究者は『熱意』に投資すべきではないか」という記事を書きました。

【参考記事:投資を怠った研究者はどうなるのか

 

その記事に対して、以下のご質問を受けました。

「熱意に関し、抽象度が高く、もう少し客観的に測れる指標があればすごく使いやすいのになぁと感じました。」

 

確かにその通りだと反省。

 

そこで今回、熱意を客観的にみる指標を、僕なりの観点で考えてみました。

 

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〇熱意の定義

 

熱意を指標化するにあたって、まずは熱意を自分なりに定義してみました。

 

・熱意=エネルギー×方向性

 

まずは熱意を生み出すエネルギー(熱量)が必要で、次いでその熱量を対象に向かわせるように方向付ける必要がある、と考えてみました。

 

 

次に、定義内容をもとに、熱意の構成要素を推測し、「指標」としました。

 

これに関しては、当研究所で「熱意がある」と感じた方々の共通項を挙げて、以下の4項目まで絞り込みました。

 

要素①:己の内から自然と湧き出るエネルギー

要素②:考えを即行動に移せる瞬発力

要素③:従来の慣習に打ち克って新しい事に踏み出せる勇気

要素④:どんな状況も楽しめる気概・観点

 

ちなみに、これら4要素が「熱意=エネルギー×方向性」のどこに該当するかというと

 

エネルギー:①エネルギッシュ・気概

方向性:②勇気、③瞬発力、④観点

 

と考えています。

 

これら4要素を「熱意を評価する指標」として使うことを提案します。

 

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〇熱意の指標についての説明

 

ここからは完全に自己満足になってしまいますが、僕が抱く「各要素のイメージ」をざっと記します。

 

①エネルギッシュ・気概

・己の内から自然と湧き出るエネルギー。自然と湧き出なくてはいけない。

・健全な魂は健全な肉体に宿る(Sound mind,sound body

・なので肉体面のコンディショニングが不可欠

 

②勇気

・新しいことに踏み出すためには、まずは従来の慣習に打ち克たなければいけない

・従来の慣習に逆らうには「これまで得ていた恩恵を捨てる」という勇気が必要

・日々何かを捨てるトレーニングが効くのではないか

 

③瞬発力

・行動に表れてこそ熱意であり、熱意のある行動は更なる熱意を炊き起こす

・ここで必要なのは、思ったことを即行動に移せるかということ

・肉体のレスポンスが速い状態=疲れが少なくフレッシュな状態

 

④観点

・物事の捉え方ひとつで、熱意は沸き立ちもすれば萎みもする

・どんな状況も前向きに捉えることができるか、楽しむことが出来るか

・無理にポジティブな態度を作ると、リバウンドが来る→自分に適したモノの見方を見つけ出す必要あり


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〇どうやって投資すべきか?

 

投資方法は各個人で異なって当たり前ですが、参考までに、僕が考えている方策を以下に示しました。

 

■エネルギッシュ・気概

目標:エネルギーが湧く肉体をつくる

具体案①:運動を適度な量に留める→平日のランニングを5kmまでに抑える

具体案②:エネルギー源となるような食物を摂る→昼食の米を1/2合は摂る

 

■勇気

目標:古い慣習を捨てることに慣れる

具体案:毎日何かを捨てる→部屋にあるモノを11つ捨てる

 

■瞬発力

目標:肉体のレスポンスが速い状態を保つ

具体案:余計な疲れを残さず、機能的な筋力をつける→自重筋トレをする

 

■観点

目標:逆境を楽しめる自分なりの考えを見出す

具体案:仕事を遊びの一部と捉える→1日に1回は仕事を俯瞰してみる

 

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ここに挙げた項目はあくまで一例であり、百人いれば百通りの答えがあるべきだと考えています。

更には、熱意に対する自分なりの答えというものは、一度決めたらずっと使えるものではなく、自分の成長状態に応じてアップデートし続ける必要があります。

 

この記事が、「熱意に投資したい、でもどうすればいいか分からない」という方々の一助になれば幸いです。