足りない要素を鍛えると、能力は一足飛びに向上するようです。
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〇論文を読む量を増やしても、文献から情報を得る力は伸びなかった
私はこの1年、論文を読み解く力をつけるため、リーディングのトレーニングを重ねました。
・専門用語を片っ端から覚え込んだ
・1年で100本以上の多読と精読を積んだ
しかし、どれだけ頑張っても、1日1報の論文を読むのが限度でした。
1報を精読するのに1時間はかかりましたし、もっと悪い事には、論文の大意が頭に残りにくかったです。
リーディング主体の勉強では、暗号文を解読している感覚がいつまでも抜けず、一度読んだ文を何度も反復してやっと意味を理解できました。
〇集中的にリスニングに取り組むと、文献を流し読みできた→一読で内容を把握できた
ここ2か月ほど、英語力を総合的に上げたいと思い、リスニング教材に取り組んでみました。
その間、論文からは離れていました。
そして昨日、久しぶりに英語論文を読んでみました。
すると、リスニングトレーニングの後では、
・たった一度の流し読みで文意が理解できて、
・しかも、翌日になっても要点が頭に残っていました
あまりに目覚ましい効果でした。
〇英語文献を読み解くには、「英語を感覚的に掴む力」がクリティカルに効く
私の実感では、リスニングで鍛えられたのは「英語を英語のまま丸呑みして理解する感覚」でした。
英文の表情を感じ取る、英文の発する色を識別する...そんなイメージの力です。
この「英語を英語のまま理解する力」こそが、英語文献を読み解く決定打となると実感しています。
頭を使う「解読」から、英文の気配を「感じる」へ移行できると、脳のエネルギー消費が抑えられます。
その結果、多読も容易くなります。
私自身、今までの2倍量の論文を読めるようになりました。
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私の場合、多読を主としていたので、リーディングの伸びしろが少なかったのかもしれません。
そして多くの学生・技術者・研究者において、リーディングの伸びしろはリスニングよりも少ないでしょう。
足りない要素を補うと、力の付き方が目に見えて上向きます。
英語文献を読み解く力をもっとつけたい!と思っている方には、ぜひリスニングによるトレーニングを試してほしいです。
↓は、私が使用していたリスニングの教材です。
会話スピードが程よく速いので、無理なくリスニング力を引き延ばすことができました。
リスニングの勉強を始めようと思っている方におススメの一冊です。
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