年代・職級がどのステージの方でも参考になる点が多いです。
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○企業の研究者をめざす皆さんへ(丸山 宏)
IBMの基礎研究所で25年以上働いた著者が、その経験を基に、「企業の研究者はどうあるべきか」を活写している。
・コミュニケーション
・リーダーシップ
・マネジメント
など、研究開発で重視されにくいが大切な要素がきちんと押さえられており、長所を活かす補助エンジンを身に着けるのに最適。
社内メールのやりとりなど、細部までイメージできる実例が随所に引かれているので、単なる観念論に収まらず、実際の行動につなげやすい。
○やるべきことが見えてくる研究者の仕事術~プロフェッショナル根性論~(島岡 要)
ハーバード大医学部准教授まで上り詰めた著者が、研究者の成長に必要な要素をズバリ指摘。
「プロフェッショナル根性論」という副題が示すように、「好きという気持ちを活かしつつ」「批評・難題を力に変換する」心構えがふんだんに盛り込まれている。
個人的に一番参考になったのは、他書には無い項目である「自分のストーリーを語る「物語力」」。
今後ますます個人化する研究開発の分野において、各企業・機関を渡り歩くのに必要な個人力をどうやって身に着ければいいのか、大きなヒントを得た。
○プロフェッショナルの条件(自己実現編)(ドラッカー)
「マネジメントの父」と呼ばれるP.F.ドラッカーが手掛けた「知的労働者の心構え」についての本。
知的労働者が生み出す知識・アイデアの質の高め方が、以下のように体系立てて書かれている
・仕事に対する考え方の転換
・心に抱くべき仕事への心構え
・具体的にどのような行動を変えていくべきか
成長と自己改革を生涯続けねばならないR&Dにとって、何度でも読み返す価値のある良書。
ちなみに私は、この本で押さえておくべきページを週に1回、見返している。
計10回は見返しただろうが、それでも毎回新たな発見があり、読んだ後は「仕事をこう頑張れば、もっと成長できるのでは?」とワクワクした気分になれる。
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ここに挙げた3冊は、いずれも読む前後で世界観が大きく変わりました。
R&Dにおける努力のロールモデルとして、どの年齢層にも参考になります。
どれか1冊でも、ぜひお試しください。
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