昨日は、1日かけて研究テーマの社内報告会があった。
僕は発表者として、今の検討内容を報告した。至らないところがたくさんあったが、何とか無事にやりきることができた。

その後の懇親会で、とある研究開発部長の方に声をかけていただいた。
話をする中で、その方が実践した「研究力の高め方」を伺うことが出来た。

その方の話を要約すると「ひとつのテーマを極めなさい」ということだった。

なぜひとつのテーマを極めることが研究力アップに繋がるのか。
以下に要点を3つ書き留める。

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○一つのテーマを極めると、そこから新しい事が次々と見えてくる

極める過程で色んな事を勉強し、経験する。
その積み重ねが視野を開き、若手の間は難しいシーズテーマの提案もできるようになる。

僕は「必要とされる製品」「シーズとなりうる基礎研究」が思いつかない事に、悩み焦っていた。
しかし、「まずは愚直に目の前のテーマに取り組めばいい」という解決策が見えて、」ほっとした。


○テーマの選定は考えすぎない方が良い。与えられたテーマを極めるべし

あっちへ移りこっちへ移り…の目移り状態では、長い目でみて地力は培われない。
自分の好みだけで判断してしまうと、そういった変わり気を起こしやすくなるのだろう。

流れに身を任せて、バカになってやりきろう。


○どんな事も、やってる事は同じ事

部長曰く、研究開発でもそれ以外の仕事でも、実際にやることは、共通した3項目に分けられるのだそうだ。

 1. これまでの検討結果を調べる→まだ手をつけられていない領域を見つける
 2. うまくいくように試行錯誤する
 3. お客さんの要望に最適化する

道筋が同じならば、研究開発を極めることで、他の仕事にも応用が利くようになる。

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酒の席での話こそ、その人が常々思う本心が現れる。
今回の話は、深く心に刻み込む価値がありそうだ。

研究力
東京図書
2001-05-01