とある三十路研究職の実験ノート

とある民間企業の研究開発者。管理職突入手前の30代。日々のアレコレを思うがままに綴ります。時々マスターズ陸上(短距離)。

2021年04月

僕がいい製品を開発できた時は、実験を進める中で生まれる「もう少し深堀りしたくなるタイミング」を振り払った時だった。-------研究を進めていると、その作業自体が面白くなる瞬間に出会う。僕は大概、ある特定のファクターに着目すると、その数値を高めたくなってしまう。 ...

7年間も同じ所で働き続けていると、必要実験数の最低量が分かるようになってしまう。僕は初めて、サンプル塗膜の硬度試験を行うことになった。僕が手を動かすのは初めての実験だが、先任者がいて、過去のデータがexcelファイルに纏められていた。そのファイルを見て、サンプ ...

この前の報告会で「この結果は、君が手伝ってた6年前の実験と同じか?」と聞かれて、僕は途方に暮れた。-------企業の研究はチームワークであり、先輩のテーマを手伝うことなど日常茶飯事だ。とりわけ僕の研究所では「みんなで動く」という風潮が顕著だ。新入社員が先輩の実 ...

僕は社会人7年目に突入するが、業界新聞の情報がただの断片にしか見えなくて絶望した。つい最近、僕の直属の上司が異動した。その上司の方は「いかに売り込むか」がモットーの人で、斬新かつニーズを見据えた研究テーマを僕らに配分してくれていた。そして今、「研究テーマ職 ...

研究開発を何より促進するのは、上司の研究熱なのかもしれないと思いつつある。僕の職場では、新年度を期に部門長が異動になった。その方は仕事が何より好きで、時間があれば業界雑誌や特許に目を通している人だった。突飛も無いアイデアを思いついては、「これどうだ?」と ...

僕が最近思うようになったのは「研究開発における自己研鑽は必要最低限に留めておいた方がいいんじゃないか?」ということだ。僕の事例:ToDoをつけなくなったら、暇に耐えかねた時にサンプルで遊ぶようになったこれまでは「空いた時間は勉強するぞ!」と意気込んでいた。勉 ...

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