とある三十路研究職の実験ノート

とある民間企業の研究開発者。管理職突入手前の30代。日々のアレコレを思うがままに綴ります。時々マスターズ陸上(短距離)。

2021年02月

僕は入社して以来「好きな研究」をした覚えはない。ここで言う「好きな研究」とは「好きな題材を研究すること」だ。僕は元々植物に興味があり、大学・大学院では植物バイオの研究をしていた。ところが入社を境に、畑違いの樹脂・高分子分野を担当することになった。丸6年経っ ...

企業の研究開発におけるテーマ創出は「どんなニーズを満たすか」からスタートすべきだと痛感している。僕らのチームは、最近新しいテーマを手掛けた。詳しくは企業秘密なので言えないが、大雑把に言うと、接着力の高い樹脂の粘度を下げられないか、という検討だ水あめレベル ...

先週は丸一週間かけて実機試作をしていた。1日目は試作前の釜洗浄。ドラム1本分の溶剤を釜内にぶち込んで、蒸気で加温した温水を釜のジャケットに通して、撹拌機をぐるぐる回して、溶剤を釜尻から出した。洗浄するだけなのに、丸1日動きっぱなし。疲れた。2日目は釜を使って ...

僕は今の研究対象を好きだと感じた事は無い。現在、僕は素材系の研究をしていて、樹脂を扱っている。子どもの頃から、僕は生き物が好きだった。高校の生物でバイオテクノロジーの面白さに目覚め、大学は農学部で生命科学を専攻した。生き物の中でも植物をやりたいと思い、植 ...

研究開発一本に絞った将来のキャリアが見えなくなりつつある。これまでの当社における研究開発を専門とするキャリアパスには、海外留学が必須だった。知識と経験を蓄え、一ヶ所に留まる準備をする意味合いが強かった。修士号ではあるが、その分野の最先端の大学の号も手に入 ...

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