○私の場合、①学会発表(口頭1+ポスター3)②論文執筆(2nd×2)で食いつきが良かった

私が就活を初めた頃(M1の10月)は、国内学会で初の口頭発表を終えたばかり。
学会発表はこの1回切りで、ポスター発表の経験は無し。
無論、論文執筆など夢のまた夢…状態だった。

就活を進めるにつれて、ポスター発表の機会に恵まれ(M1の12月~M2の2月)、先輩がジャーナルに投稿する論文の共著者にもなり、論文の一部を書くことができた。

この過程における、企業の採用担当者の食いつきは、以下のように変わっていった。

・学会(口頭×1のみ)
→人並み以上に頑張ったんだね(少しばかり腫れ物に触る感じがした)

・学会(口頭1+ポスター1)+共著×1
→おお!研究にしっかり打ち込んでいるんだね。成果も出ているようだしすごい!

・学会(口頭1+ポスター3)+共著×2
→貴方の研究に対する姿勢がぜひ欲しい(真顔)


○修士で研究に打ち込んで得られる最低限の成果=「学会発表1+論文1」

僕が最初にエントリーシートを書いた時に衝撃だったのが、「学業の成果を書いた時、項目が『学会発表:口頭1回』しかない時の余白の大きさ」だった。
暗に「もっと成果を出しているよね?よね?」と詰め寄られているようで、恥ずかしさを覚えた。

エントリーシートの余白の大きさ・採用担当者の反応。これらを鑑みるに、就活までに研究の業績は最低2項目は欲しい。
2年間それなりに研究に打ち込むと、2種類(学会発表+論文)の成果は出してほしいという期待を感じた。


○論文執筆(or共著)の予定が無い場合、学会発表数を稼ぐのも効果アリ

しかし、上の「2種類の成果」のうち、論文を出すのはなかなか難しい。
論文は分野・持ちデータ・教授の意図などにより、思うように出せない場合が多いからだ。
僕の場合も、単著を書けるだけのデータはあったものの、より分かりやすいストーリーを組むために、先輩のデータと掛け合わせることになった。

僕の場合、論文は半ば諦めていたので、学会に積極的に出て発表数を稼いだ。
後から振り返ってみると、学会の発表数(総数4回)は就活において大きな武器になっていたと感じる。

また、コミュ力に優れた後輩は、「若手の会」「ワークショップ」など、学会とは経路の異なる集いに参加→何かしらの役職について経験を積む→ESに業績として書いていた。
これも”かなり効果があった”と聞いている。


研究開発職に就いた今でも、当時学会に出まくったことは大きな財産になっていると実感している。
社長の前で研究報告をする機会があったのだが、自分が作ったポスター・スライドに自信を持つことができた。

学会に出ることは単なる就活対策に終わらない良さがある。
自身の成長のためにも、ぜひ”出まくって”みてはいかがだろうか。